戦前の御朱印帳 ⑩ 京都 後編

先々代 宮司の御朱印帳 ⑩

京都 後編  昭和14~18年

何れも社印のみ。
日付などは祖父の筆跡です

 

石清水八幡宮 (八幡市)

S14 石清水.jpg 

昭和14年3月

現在と同じデザインの朱印。

参道のケーブルカー、この時代は「男山鉄道」。
昭和19年に廃止されますが、戦後 昭和30年に復活したそうです。

 

平安神宮 (左京区)

S16.2 平安.jpg 

昭和16年2月

昭和4年に比べると、だいぶ変化。(京都・前編 参照)
現在と同じデザインに変更されています。
ですが、本当に、微妙に、文字が異なるような…

 

豊国神社 (東山区)

s16.2 豊国.jpg 
昭和16年2月

現在と同じデザイン。ですが、社名の上が「別格官幣社」。
今は「出世開運」です。

 

八坂神社 (東山区)

S16.2 八坂.jpg

昭和16年2月 (文字は祖父が記入)

こちらも「官幣大社」の印

 

籠神社  (宮津市)

S17 籠神社.jpg 
昭和17年8月25日

丹後国一宮 天橋立近く。

文字は祖父が記入。「国幣小社」とありますが、「中社」の誤りだと思います。
申し訳ございません。
御朱印は丸印で、現在とは異なります。
右側の「與謝宮処?丹後一宮」に「モトイセ」とカタカナ表記。
実は、籠神社は戦後・昭和29年の御朱印も有りました。
そちらは後ほど…

 

護王神社 (上京区)

S18 護王.jpg 

昭和18年3月

ご祭神は和気清麻呂公
「別格官幣社」印。現在とは異なります。

 

建勲神社 (北区)

S18 建勲.jpg 
昭和18年3月

ご祭神は織田信長公
現在と同じデザイン

 

今宮神社 (北区)

S18 今宮.jpg 
昭和18年3月

現在と同じ社印。
最近は見開きで花傘の押印が人気のようですが、この頃はシンプル。

 

白峯神社 (上京区)

S18  白峯.jpg 

昭和18年3月

蹴鞠、スポーツの守護神などで有名です。
現在と同じ社印… と思ったら、「神」の文字が異なっております。

 

吉田神社 (左京区)

S18 吉田.jpg 
昭和18年3月2日

官幣中社印。現在とは異なります。
江戸時代、吉田神社の吉田家は、全国の神職の任免権(神道裁許状)などを与えられておりました。

 

昭和20年 京都も幾たびか空襲を受けております。
しかし、大阪や神戸ほどの大被害ではありませんでした。
神社の多くも戦禍を免れております。

社印が焼失することは無かったでしょうが… 

歴史が深いだけに、官幣社など社格が高い神社が多い。
戦後、国による社格制度が廃されると、社印を改めるパターンが散見されます。

 

さて、「戦前の御朱印帳」①~⑩まで、祖父の御朱印帳を紐解いてまいりました。
何れも社印のみで墨書無しでした。
この後、我が家の御朱印帳は、10年ほど空白。

「昭和29年の御朱印」に続きます。