⑪ 昭和29年の御朱印帳
先々代 宮司の御朱印帳 ⑪ 昭和29年 山陰・金比羅
終戦から戦後の時期、世の中も我が家も混乱していたようです。
昭和20~28年の御朱印帳が見当たりません。
祖父は昭和23年創立された「長野県神道青年会」の初代会長として、全国会議などで上京した… という話も生前聞いておりましたので、もしかすると御朱印も頂戴していたのかも知れませんが…
御朱印どころでは無かったのか? それとも御朱印帳が行方不明なのか?
昭和29年の御朱印帳が一冊だけ 見つかりました。
3月に天橋立 → 出雲大社 → 金比羅神社。
戦前は「神社参拝帳」とか「参拝記念」と表紙に記しておりましたが、
これは「祭神如在神」という表記。
籠神社 (京都府宮津市)
昭和29年3月8日 という日付がスタンプされております。
昭和17年 ↓ と比較すると…
だいぶ変化しております。(祖父が記した「国幣小社」は「中社」の誤記と思われます)
更に現在は違う印影です。
美保神社 (島根県 美保関町)
昭和29年3月9日
日付は祖父の文字です。
現在と同じデザイン。
参拝記念の丸印は当時だけ?
松江護国神社 (島根県松江市)
昭和29年3月9日
日付は祖父の文字。
松江城内の北西側に鎮座。
現在と同じ社印です。
今は、桜の印と英霊にちなんだ文字が記される御朱印で、人気があるようです。
松江護国神社の記事 ②
余談ですが、現在の工藤宮司ご夫妻は、私の大学同級生。
松江に移住し、英霊の御霊を和め、神社を守っておられます。
出雲大社 (島根県出雲市)
現在の御朱印と文字が異なります。
昭和4年~29年に 祖父が集めた御朱印70社のうち、社名の墨書があるのはこれだけ。
更に、現在、出雲大社は社名を墨書しませんので、多分、かなりレアです。
日御碕神社 (島根県出雲市)
こちらの文字は祖父が記入。
現在のデザインと異なります。
伊勢の神宮が「日の本の昼を守る」、日御碕神社は「日の本の夜を守る」とされる由緒ある古社。
日本海の絶景も間近で、お奨めです。
出雲大社ご参拝のおりは、ぜひ足を伸ばして。
金比羅神社 (香川県琴平町)
こちらの文字も祖父が記入
現在の御朱印とは異なるデザイン
出雲参拝の翌日、高松の栗林公園経由(スタンプが残ってました)で、金比羅詣り。
当然、瀬戸大橋も無い。なかなかのスケジュールです。
昭和4年から29年まで、祖父が遺した御朱印帳。
全国各地を訪れています。
繰り返しますが、交通手段も限られた時代。
移動だけでも大変だったと思います。
「家族旅行」をした… という話は聞いたことがありません。
仕事で出かけたのか、単独だったのか? 今となっては解りません。
出歩くことが好きだったのは確かでしょう。
この遺伝子は、父にも引き継がれ…
亡父は、昭和後期~平成初期に全国の神社を参拝し、371社の御朱印を纏めた「全国著名神社 御社印集」を 平成11年に出版しております。
この本は、当神社の授与所で、毎月1日午前9時~正午 ご覧いただけます。
機会がありましたら、信州にお越しください。